中小企業診断士 茂井康宏 オフィシャルブログ

ビジネスプラン・商品開発・販路開拓――全国各地で「成功体験」と「仕組みづくり」をサポート!

店頭販促の落とし穴|エンドと試食。2つの仕掛け

高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン)策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。

売場の疑問|二つ並べれば、効果は倍か

スーパーや専門店の売場を歩くと、ある光景によく出会います。
通路端の平台「エンド」と、その横の試食コーナーがすぐ隣り合っている、という光景です。

試食販売をするスタッフ

目立つ場所に、目立つ仕掛けを二つ。
いかにも売れそうに見えます。
「目立つ仕掛けを重ねれば、効果も倍になる」。
そう考える方も少なくないはずです。
しかし本当に、隣接させた方が売れているのでしょうか。

互いに奪い合う|注意という有限の資源

米国の小売店で行われたフィールド実験では、エンド陳列と試食販売を近接させると、互いに注意を奪い合い、売上効果が弱まると確認されています。
「二つ並べれば倍」ではなく、「二つ並べると打ち消し合う」場面があるのです。
人間の注意資源は有限です。
強い刺激が近くに並ぶと、視線も思考も分散します。
同じ商品の販促が重なると、脳は「情報の重複」として処理の優先度を下げます。
この実験の結論は、「試食販売を行うなら、エンドの商品と補完関係にあるものに寄せるべき」。クッキーのエンドの横で、コーヒーを試飲してもらう、という考え方です。

組み合わせで設計する|応用のヒント

現場に置き換えると、たとえば次のような組み合わせが考えられます。
① クッキーのエンド + コーヒーの試飲
② 鮮魚のエンド + 日本酒や薬味の提案
③ 鍋つゆのエンド + お豆腐・茸の案内

単品の押し売りではなく、「セットでどう楽しむか」の提案に変わります。
結果として、客単価の向上につながります。
単品の販促を重ねるのではなく、組み合わせで客単価を動かす。
この発想を、ぜひ今後の店頭販売に活かしてください。

店頭販促の落とし穴


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「酷暑日」が正式決定|40℃時代のビジネスチャンス

高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン)策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。

導入|40℃が「正式な言葉」に

4月17日、気象庁は最高気温40℃以上の日を「酷暑日」と正式に定めました。
これまでの「猛暑日」は35℃以上が基準です。

温度計を見つめるビジネスマン

その5℃の差は、体感の話ではありません。
外出するか、配送できるか、現場に人を出せるか。
行動そのものが変わる水準です。
このニュースを私は、気象の話とだけではなく、経営の話としても受け取りました。

気づき|早く動いた企業は発表より先に

たとえばカバヤ食品は「塩分チャージタブレッツ」を夏の季節商品から通年販売の必需品へ転換しました。
対象も部活・スポーツ層だけでなく、通勤・家事・入浴など日常的に汗をかく層全体へ広げています。
ワークマンは2026年に、気温45℃を想定した酷暑・UV対策ウェアを本格投入し、「猛暑こそビジネスチャンス」と明確に位置づけました。
いずれも、「酷暑日」の正式決定より前の動きです。
気象庁が言葉を決める前に、市場はすでに変わっていました。

背景|40℃は需要の組み替えシグナル

上場企業183社を対象とした調査では、2025年夏の酷暑の影響を「プラス」と開示した企業が114社、全体の約6割に上りました。
冷却グッズ、塩分補給商品、冷感インナー、扇風機などが好調でした。
酷暑はリスクであると同時に、需要の組み替えシグナルです。
来客行動・購買判断は変わります。人が動かない時間帯に従来通りの売り方をしても、土台が崩れています。

実務|明日から動ける3つの視点

まず、商品・メニューの見直しです。
冷感・補給・即食など、酷暑対応の切り口で品揃えを再点検します。
次に、営業時間とシフトの再設計です。
来客が集まりやすい早朝・夕方に人員を厚くし、最高気温帯の時間帯の運営を見直します。
そして、スタッフの熱中症対策を明文化することです。
冷却グッズの支給や水分補給のルールを、「各自で対応」ではなく、経営判断として決めておく必要があります。

締め|言葉ではなく、前提が変わった

「酷暑日」を気象用語としてではなく、経営前提として捉えることで、現場の行動は変わります。
あなたのビジネスは、40℃が当たり前になった夏を、どんな体制で迎えますか。

40℃時代のビジネスチャンス


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強い店舗への道のり|打ち手が効かない本当の理由

高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン) 策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。

経営顧問先の現場|担当者の一言

今年に入ってから、ある都道府県の飲食店に経営顧問として入っています。
先日、現状分析のための各データ収集を担当してくれたスタッフの方が、こう打ち明けてくれました。
「泣きながら数字を拾いました」
それほど地道で、重たい作業だったのです。

立て直しの入り口|何から始めますか

店舗の立て直しと聞いて、経営者の皆さまは何から着手するでしょうか。
内装の刷新、販促の強化、新メニューの開発。
いずれも「やりたいこと」に近い打ち手です。
しかし、その順番で本当に店舗は強くなるのでしょうか。

成否を分ける一点|現状を捉えられているか

立て直しの成否を決めるのは、打ち手の派手さではありません。
現状を正しく理解しているかどうか。
ここに尽きます。
地味で骨の折れる工程ですが、避けて通れない関門です。

打合わせを行う飲食店スタッフ

打ち手が希釈化する理由|現状把握の甘さ

現状把握が甘いままだと、打ち手が希釈化します。
的を外した対策は、コスト・時間・人員を消費する割に成果が薄くなります。
やりたいことを先に決めた瞬間、現状との接続が切れるからです。
打ち手は「現状の延長線上」にあって初めて効いてきます。

これまでの手順|泥臭い工程の積み上げ

経営顧問先では、①経営分析による問題と課題の抽出、②数字の棚卸しによる現場の可視化、③コンセプト・提供価値の再定義と品揃えの最適化、という順で進めてきました。
現在は、オーダーをコントロールし客単価を最大化するメニューブックの作成に取り掛かっています。
派手さはありません。
しかし一つひとつが店舗の土台を作り直す工程です。

現場で見かける失敗|省略と模倣の罠

よく見かける失敗は、大きく二つあります。
一つは、現状分析を省略し、いきなり新メニューや改装に走るパターン。
売上は一時的に動いても、定着しません。
もう一つは、他店の成功事例を表面だけ真似るパターン。
自店の構造と噛み合わず、かえって利益を削ります。
いずれも、苦しい数字の棚卸しを飛ばした代償です。

大手術の先にあるもの|生まれ変わる店舗

経営顧問先は、まさに大手術の只中にあります。
近いうち、強い店舗へ生まれ変わると確信しています。
さて、皆さまのお店は、現状を正しく捉えられているでしょうか。


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商品開発の失敗ランキング|共通点はたった一つだった

高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン) 策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。

個別相談会の打ち合わせ|商品開発

昨日、ある商工会議所の経営指導員さんと、商品開発の「個別相談会」についてZoomで打ち合わせを行いました。
全3回程度の個別相談会で、実際に商品を完成させるという事業です。
こうした相談会に来られる方の多くは、すでに商品開発の経験があります。
ただ、同じところでつまずいてきた方が多いように感じます。

商品開発に取り組む経営者たち

見えにくい失敗|真剣なのに売れない理由

もちろん、手を抜いているわけではありません。
むしろ真剣に取り組んできました。
それなのに同じ壁にぶつかる。
努力の方向が少しずれるだけで、成果はまるで変わってくるのです。

五つの失敗パターン|並べると浮かぶ共通点

これまで支援現場で見てきた「よくある失敗」を、頻度順に並べてみます。

第5位:コスト積み上げで価格設定
第4位:メーカーだけが喜ぶ商品名
第3位:デザインをほぼ全て丸投げ
第2位:競合商品を意識していない
第1位つくりたいものにこだわる

五つを並べると、ある共通点が浮かびます。
どの失敗にも「買う人」が一度も登場していません。

商品開発でよくある失敗

視界から消える購買者|なぜ起きるのか

その原因は明確です。
作り手は自分の技術や想い、そして原価に意識が集中します。
没頭するほど、買い手は後回しになってしまいます。
「よいものをつくれば売れる」という信念が、この構造を強化します。
品質の基準が「自分の満足」になった瞬間、購買者の視点は消えてしまうのです。

落とし穴|聞いたつもりが招く二次失敗

「買う人の視点が大事」と気づいた後にも、落とし穴があります。
一つ目は、「表面上のニーズにのみ執着するケース」です。
ニーズの裏には、消費者インサイトが隠れています。
その心理を見つけて言語化できなければ、買う人の心に刺さる商品にはなりません。
二つ目は、「身内や知人にだけ意見を聞くケース」です。
関係性がある相手は本音を言いにくいものです。
「いいね」と言われて安心し、量産に踏み切る。結果、市場では反応が得られません。

あなたの商品開発に「買う人」は登場しているか

商品開発の失敗は、技術不足や資金不足だけが原因ではありません。
視界の中に「買う人」がどれだけの強度で存在するか。
これで結果は変わります。
いま進めている商品開発に、「買う人」の姿は見えていますか。

商品開発の失敗ランキング

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母の日と経営|感謝の気持ちを可視化しよう

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母の日の風景|感謝を届ける日

5月の第2日曜日、花屋の店頭にカーネーションが並びます。
家族に感謝を届ける方も多いはずです。
ここでふと考えます。
あなたの会社には、お客様に「ありがとう」を届ける日があるだろうか、と。

カーネーションを渡す経営者

気持ちだけでは届かない|見えない感謝

「うちはいつも感謝している」。
そう話す経営者は少なくありません。
しかし、その感謝が見えているかは別の話です。
気持ちは目に見えません。
見えなければ伝わらない。
伝わらなければ、記憶にも残りません。
多くの中小企業が感謝を"気持ち"で終わらせています。ここに盲点があります。

100年続く理由|母の日が教える3つの要素

母の日が一過性のブームで終わらず、世界中で定着した理由は、
①曜日が固定されていること、②行動が決まっていること、③届ける相手が特定されていることです。
この3つが揃うから、毎年迷わず動けます。
感謝が届く仕組みの正体は、「いつ・何を・誰に」の設計にあります。

値引きとは違う|感謝が利益を生む構造

ここで注意したいのは、感謝と値引きの違いです。
値引きは利益に影響を与えます。感謝は関係を積み上げます。
コストの性質が異なります。
「覚えていてくれた」という体験は、LTV(顧客生涯価値=一人の顧客が生涯でもたらす売上高の合計)を押し上げ、リピート率にも直結します。
感謝の可視化は、投資対効果の高い経営判断です。

業種別|明日から動ける感謝の形

具体的にどう形にするか。業種別に紹介します。

「飲食店」であれば、常連客の記念日や初来店月をPOSデータから割り出し、デザートプレートを提供する。
「美容室」であれば、年に一度「お客様感謝ウィーク」を設け、来店時に手書きカードと小さなギフトを渡す。
「小売店」であれば、創業記念日に「感謝袋」を数量限定で販売し、手書きメッセージと次回特典を同封する。
「工務店」であれば、引き渡し1周年に「1年点検+感謝状」を届ける。実益および感情の両方を届けられる。

小さなコストで、「覚えていてくれた」という感動が生まれます。
なお、初年度から完璧を目指すと失敗します。
準備に時間をかけすぎると実行に移せなくなります。
手書きカード10枚からで十分です。
そして社長だけで回さないように注意しましょう。
忙しい年にあっさり途絶えます。
スタッフと目的を共有し、年間カレンダーに組み込むことで属人化を防げます。

一日から始める|カレンダーに書き込む一歩

母の日が届くのは、仕組みがあるからです。
今年、たった一日でいいと思います。
自社だけの「ありがとうの日」をカレンダーに書き込むことから、始めてみてください。

母の日と経営


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