高知県高知市の中小企業診断士 茂井康宏です。
2025年も残すところあとわずかとなりました。
皆様にとって、今年はどのような一年だったでしょうか。
一言で振り返るならば、「選択を先送りした企業ほど苦境に立たされ、規模ではなく判断のスピードで差がついた一年」であったと言えるかもしれません。
単に「大変だった」という言葉だけでは片付けられない、経営の質そのものが問われる場面が多々ありました。
年末のこの時期、一年間の出来事を振り返るだけでなく、経営環境がどう変化し、そこから何を学び、来る2026年に向けて何を備えるべきか、しっかりと整理しておくことが重要です。
まず、売上高と利益構造の変化に目を向けると、今年は売上高が回復傾向にある一方で、手元に利益が残らない企業が増加しました。
原材料や人件費、外注費などの上昇が常態化したことで、「売上が伸びているから安心」というかつての図式は通用しなくなっています。
特に、価格転嫁ができる会社とできない会社の差が明確になりました。
単なる売上高の追求ではなく、いかに利益を確保するかという視点が、今後ますます経営の安定性を左右することになるでしょう。
人材や組織の面でも、本質的な変化が起きています。
採用難はもはや一時的な現象ではなく、構造的な問題として定着しました。
賃上げなどの待遇改善だけでは、人が定着しない現実も浮き彫りになっています。
今年、人が辞めてしまう会社と定着する会社の決定的な違いは、「社長の考えが言語化されているかどうか」にあったように感じます。経営計画を社員と共有し、会社の方向性を示せている組織では離職率が低下傾向にあるのに対し、業務の属人化を放置し、トップの想いが見えにくい企業ほど退職が連鎖してしまう結果となりました。
また、デジタル技術や生成AIの活用も、企業の明暗を分ける要因となりました。
生成AIはもはや特別な技術ではなく、実務レベルで「使える会社」と「使えない会社」の二極化が進んでいます。
AIを活用して間接業務の時間を短縮できた企業がある一方で、活用に踏み切れなかった企業は、従来通りの業務量に忙殺されることとなりました。
ここで重要なのは導入するツールではなく、「社長が一人で考える経営」から脱却し、テクノロジーを味方につけて効率化を図るという、根本的な考え方の転換です。
経営者の皆さまにとって、2025年は「判断の難しさ」に直面し続けた一年だったのではないでしょうか。
値上げをすべきか据え置くか、人を採用すべきか業務を絞るべきか、あるいは投資すべきか守りに徹すべきか。
正解のない問いに対して、常に決断を迫られる日々だったと思います。
そうした厳しい環境下でも着実に伸びている企業には、いくつかの共通点が見受けられました。
それは、数字を毎月確実に確認していること、社長が一人ですべてを抱え込まないこと、そして計画を最初から完璧に作り込もうとせず、走りながら柔軟に修正していることです。
来る2026年に向けて、今のうちに整理しておきたいことが3つあります。
一つ目は、自社の利益構造を誰にでもわかる言葉で説明できるようにしておくこと。
二つ目は、社員に対して「なぜこの仕事をしているのか」という意義を語れるようにすること。
そして三つ目は、社長自身の時間の使い方を根本から見直すことです。
変化の激しい時代だからこそ、自社の足元を固め、次の一手を着実に打つ準備が必要です。
最後になりますが、本記事が今年最後のブログ更新となります。
この一年、多くの皆様に支えられ、大変お世話になりましたことを心より感謝申し上げます。
2026年も、皆様の経営がより良い方向へ進むよう、全力でサポートしてまいりますので、来年も変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
皆さま、良いお年をお迎えください。
[ビジネスプラン・商品開発・販路開拓]
株式会社プランコンサルティング
代表取締役社長・中小企業診断士 茂井康宏
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