中小企業診断士 茂井康宏 オフィシャルブログ

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コメダ珈琲店|効率を追わず高収益を生み出すワケ

高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン)策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。

先日、「コメダ珈琲店」のビジネスモデルについて質問を受ける機会があり、改めて整理してみました。

「効率を追わない」戦略という逆転の発想

結論から言えば、同社は「効率を追わないこと」を徹底することで、極めて強固な競争力を築いています。
回転率を上げるのが常識とされるカフェ業界において、真逆の発想を一貫して採用している点が最大の特徴です。



本部機能を限定した経営構造

コメダ珈琲店の経営構造でまず押さえるべきは、本部 (コメダHD)が自らの役割を「フランチャイズ展開」と「食材供給」に限定している点です。
標準化と供給に徹する。この割り切りが、高い収益性と全国展開の両立を可能にしています。

食材供給を柱とする収益モデル

本部収益の中心は、一般的なFCチェーンに多いロイヤリティではありません。
自社工場で製造したコーヒー、パン、餡などを加盟店に卸す食材供給が柱です。
加盟店の売上が伸びれば仕入が増え、本部の収益も拡大します。
本部と加盟店の利害が自然に一致する設計です。

1席あたり定額制ロイヤリティの設計思想

ロイヤリティの仕組みも特徴的です。
売上歩合方式ではなく、「1席あたり月額1,500円」の定額方式を採用しています。
例えば90席の店舗であれば月額13万5,000円です。
売上高を伸ばしてもロイヤリティは増えません。
加盟店は利益を確保しやすく、本部は食材卸売の増加で収益を伸ばします。
この循環が、加盟店の意欲と出店意欲を下支えしています。

長居を前提とした空間設計

空間づくりも一貫しています。ボックス席、深いソファ、広いテーブル。
長居を前提にした設計が、追加注文と高いリピート率を生みます。
モーニングサービスやシロノワールといった看板商品は、来店動機を日常に組み込む装置として機能しています。

郊外ロードサイド型ドミナント戦略

出店は郊外ロードサイドが中心です。
駐車場を備え、地域住民の生活動線に溶け込みます。
広告費は最小限に抑え、居心地の良さそのものが口コミを生みます。

全体最適で設計されたビジネスモデル

重要なのは、これらが単独で成立していない点です。
収益構造、ロイヤリティ設計、空間、立地、商品が有機的につながっています。
一部だけを真似しても再現は困難です。
効率を追わないという選択が、結果として最も合理的な仕組みになる。
そのことを、コメダ珈琲店は静かに証明しています。




[ビジネスプラン・商品開発・販路開拓]
株式会社プランコンサルティング 
代表取締役社長・中小企業診断士 茂井康宏
https://profile.hatena.ne.jp/plan-consulting/

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