高知を拠点に、全国各地で経営・事業計画 (ビジネスプラン) 策定、商品開発、販路開拓などの経営支援を行う、中小企業診断士/経営コンサルタントの茂井康宏です。
現場の空気|消えたのは客足か利幅か
最近、値上げをためらう飲食店が少なくありません。
2026年上半期、飲食業の倒産は509件。
上半期としては、1997年以降で初めて500件台に乗りました。
倒産原因の83.3%は販売不振です。
客が減ったから潰れた。そう読めてしまいます。
しかし、客数だけの問題でしょうか。
倒産の90.5%は資本金1,000万円未満 (個人を含む) の小規模店です。
仕入先への交渉力が弱く、コスト上昇をそのまま受け入れるしかありません。
売上高は前年並みでも、手元に残る利益だけが減っていきます。
三重苦の中身|食材・光熱費・人件費
2026年は円安に加え、電気・ガス代の上昇が重なりました。
賃上げも待ったなしです。
時給を上げなければ、人が集まりません。
人手不足関連の倒産は前年同期の2.2倍です。
一方、飲食店の価格転嫁率は約3割にとどまります。
コストは上がり、価格は動かない。
ゼロゼロ融資の返済負担も、なお続いています。
よくあるつまずき方|「二つ」の失敗
一つは、全品を一律に上げるやり方。
常連客ほど先に離れる傾向にあります。
もう一つは、値上げと同時に量を減らすこと。
裏切られたと受け取られてしまいます。
粗利や出数を分析することで、新しい打ち手が見えてくるはずです。
全東信が破産|現金が手元に届かない
7月6日、クレジットカード決済代行の全東信 (大阪市中央区) が、大阪地裁から破産手続開始決定を受けました。
カード会社からの入金を待たず、売上代金を立て替えて店に早く振り込む。
その入金サイクルの早さが、資金繰りに余裕のない店に支持されてきました。
累計の加盟店数は20万店を超えたとされ、破産時点の契約店舗は約2万店。
未入金の売上代金が、全国の店に滞留しています。
利益を削って耐えた末に、その売上代金すら手元に届かない。
全東信と取引のあった店は、まず端末を止めてください。
次に、未入金額を集計します。
契約書と売上明細は、債権届出の証拠になります。
値札を守ること。店を守ること。
その両面から、いま何を見直すべきでしょうか。
[ビジネスプラン・商品開発・販路開拓]
株式会社プランコンサルティング
代表取締役社長・中小企業診断士 茂井康宏
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